日本の伝統的な瓦屋根に使用される「漆喰(しっくい)」は、瓦屋根の耐久性を保つために欠かせない重要な役割を果たしています。
漆喰は、棟(むね)瓦や瓦の結合部を補強し、雨風から住まいを守る防水材として長年にわたり使用されてきました。
しかし、漆喰は自然の素材(消石灰)を使用しているため、時間の経過とともに劣化していく特性があります。そのため、適切なメンテナンスや補修が必要不可欠です。
漆喰の主な役割は次の3つです。
漆喰で瓦の隙間をしっかり埋めることで、屋根内部への雨水の浸入を防ぎます。これにより、建物の柱や梁が湿気によって腐食するのを防止します。
特に棟瓦部分では、漆喰で瓦をしっかりと固定することが重要です。強風や地震などの自然災害時にも瓦がズレたり落下するのを防ぎます。
漆喰の白い仕上がりは日本瓦と調和し、屋根全体を美しく見せる効果があります。特に伝統的な日本家屋では、その美しさが建物全体の価値を高める要因となっています。
漆喰は自然素材でできているため、紫外線や風雨にさらされ続けることで少しずつ劣化していきます。以下のような症状が現れた場合、早めの対処が必要です。
漆喰に細かなひび割れが入ると、そこから雨水が浸入し、屋根内部の木材を傷める原因となります。
漆喰が剥がれ落ちると、瓦の固定が不十分になり、瓦がズレたり落下したりするリスクが高まります。
漆喰が変色したり、黒ずんでいる場合は、カビや汚れが発生している可能性があります。これも劣化のサインです。
漆喰の劣化を放置すると、さまざまな問題が発生します。最も多いのが雨漏りです。
漆喰が剥がれることで雨水が屋根裏に浸入し、建物内部にまで被害が及ぶことがあります。
また、棟瓦が不安定になると、台風や地震の際に瓦が落下し、近隣への被害や怪我のリスクも高まります。
これらの問題は、早期の点検や補修で未然に防ぐことができます。
漆喰の劣化は目に見えない部分で進行することが多いため、プロによる定期的な点検が非常に重要です。
当社の点検では、ドローンや最新機器を活用し、屋根の隅々まで詳しく診断します。
点検後は写真付きのレポートをお渡しし、現在の状況と今後の対策について分かりやすくご説明します。
一般的に、漆喰の寿命は20年前後と言われていますが、地域の気候や屋根の状態によって異なります。
雨漏りや瓦のズレが起きる前に補修を行うことが、住まいを長持ちさせるための秘訣です。
漆喰詰め直し工事とは、古くなった漆喰を除去して新たに漆喰を詰め直す工事のことです。
漆喰にひび割れや剥がれが発生していたり、漆喰の劣化によって瓦にズレが生じている際に行います。
棟瓦取り直し工事とは、屋根の一番高い位置に取り付けられている棟瓦や漆喰、下地の葺き土を撤去してから、新たに葺き土を形成、撤去した棟瓦を元の状態に戻して漆喰を塗り直す工事のことです。
棟瓦がズレていたり、漆喰の剥がれや崩れがみられる場合に行います。
屋根の漆喰の補修費用は、1mあたり3,500円~が相場です。一般的な戸建て住宅の場合、20~40万程度が目安です。
費用は劣化状況や工事内容などによって変動します。
私たちSAKURAは、地域の皆様の安心生活を守るために下地処理からこだわって工事させて頂いてます。
専門的な知識はもちろん、お客様のお家を長持ちさせるためにいつもプラスワンをご提供いたします。少しでも「屋根が気になる」と感じたら、ぜひお気軽にご相談ください。